浄土真宗 親鸞会

学んだ人の声

学んだ人の声

「つらくともなぜ生きる」、
弁護士の仕事を通じて訴えたい

名前
大川敬二さん
出身地
滋賀県
職業
弁護士
性別
男性

大川さんは、現在、弁護士として活躍されています。親鸞聖人の教えを続けて聞いておられますが、はじめて法話を聞いた時の感想はいかがでしたか?

私は、学生時代に親鸞聖人の教えに出遇い、それ以来、続けて聞いています。
初めて聞いた時、仏教は論理的で分かりやすいと思いました。同時に、自分の知識や経験では計りしれない、深く重要なことが教えられていると感じました。将来と人生に大切なこと、他では知ることのできないことが教えられていると思ったので、続けて聞くようになりました。

教えを聞かれて、どう変わりましたか。

「蒔かぬ種は生えぬ。蒔いた種は必ず生える」という“因果の道理”という仏教の教えを知って、自分の考え方と行動が変わりました。
司法試験でなかなか結果が出なかったとき、自分以外の何かのせいではないかという考えがありましたが、仏教を聞いてから、あくまで自分に原因がある、自分の努力不足以外にないと思い直し、より勉強するようになりました。
また、弁護士という職業柄、もめごとや感情的な対立に巻き込まれて、自分自身も腹を立てたり、ストレスを感じることが多いのですが、そういう時でも、依頼人や周りの人の立場に立って考えるようにし、和顔愛語(わげんあいご=優しい笑顔や言葉をかけること)に努めています。

専門家の立場から、一言メッセージをお願いします。

『犯罪白書』(平成26年・法務省)によると、犯罪者の年齢層でいちばん多いのは65歳以上で、20年前の約4倍に急増しています。罪の内容も、窃盗(万引き)、暴行、詐欺、ストーカーなど多岐にわたり、特に、初犯の人が目立っています。
それまで真面目に生きてきたのに、なぜ人生の終盤を迎えて犯罪者となるのか。高齢者犯罪の実態が『老人たちの裏社会』(新郷由起・著)という本に次のように述べられています。
「彼らに共通している思いは、自身に対する絶望感と、社会ルールを守ることへの無意味さです。『すべてを失うのになぜ?』と言えるのは恵まれた人の見解で、生き続けるほど大切なものが増える人もいる一方で、守るべきものを失うばかりの人も少なくないのです。家族も離れていき、病気や死別などで友人もいなくなり、財産も乏しくなる……老いる意味が絶望の連続となっている人にとってはすでに、自分の命さえも大事ではなくなる。こうした人たちにおいては、加齢が犯罪を抑止する壁にはならないのです」
そんな人たちに、真の更生の道を示すことができるのが、命の意味を教えられた親鸞聖人の教えだと感じています。「つらくとも、あきらめることなく、なぜ生きねばならないのか」、日々の仕事を通じて、一人でも多くの人に訴えていけたらと思います。

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