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「死にたい」心が「人間に生まれてよかった!」に大転換 2人の子に先立たれた婦人の告白

「死にたい……」。ふと、こんな感情が心をよぎることはないでしょうか。愛知県生まれの山口昌美さん(仮名・75)も、2人の子に先立たれ、死ぬことばかり考えていました。しかし今では、人間に生まれたことを心から喜べるようになったそうです。一体、何があったのでしょうか。

<目次>
(1)「死にたい」は特殊な感情ではない。
(2)「死にたい」と思う3つの引き金と当面の解決法
(3)2人の子供が先立って、「死にたい」と思い続けた
(4)「死にたい」心が大転換「人間に生まれてよかった!」

(1)「死にたい」は特殊な感情ではない。

ある学生が、こんなつぶやきを漏らしていました。

「死にたいって気持ちは普通の人にはないんですか?
私は毎日死にたいって思いながら、学校生活を送っています。
こういう考えを持つ人は少ないんでしょうか? 」

あなたも、ふと、「死にたい……」と思ったことはないでしょうか。「死にたい」と思うのは、決して、特殊な感情ではありません。有名なタレントも、

「正直死にたい。私は認知度のある某タレントです。
名前は絶対に言えませんが、芸能界に入った当時は楽しく過ごしましたが、現在引退予定です。そう言えば…ミリオンセラーもありました。あ~  私は死にたい…」

と、インターネット上に書き込んでいます。

気持ちが高じて、自殺してしまった人は、平成28年の統計で2万人を超え、死因の8位にランクインしています。実行に至るまでには、数々のハードルを超えねばなりませんから、「死にたい」と思っている自殺予備軍は、どれだけあるか知れません。

(2)「死にたい」と思う3つの引き金と当面の解決法

ある記事に、「死にたい」と思う原因を分類すると、おおまかに3つ考えられる、という内容がありました。

①仕事や学業など、周囲からのプレッシャーに耐えきれない

「任された仕事がうまくいかず、睡眠時間を削って毎日、努力しているけれど、納期に間に合わないかもしれない……」などと、仕事の山や責任に押しつぶされそうな時。
「私の息子なんだから、○×大学に入れるはずよ。もっと勉強、頑張ってちょうだい」なとど、周囲に期待されている。自分では頑張っているのに、なかなか成績が上がらず、プレッシャーを感じ続けている時。
疲れ果て、早くその重圧から解放されたくて、「死にたい」と思うことがあります。

確かに、自分の力量以上の仕事を任されたり、期待されたりした時の心の重荷は大きいものです。その会社の命運がかかっていたり、影響が家族や周囲に及ぶものならば、なおさらでしょう。

そんな時、一人で抱え込まずに、発想の転換をして、「私一人の力では限界です」と正直に周囲に相談したり、頼ってみるというのも1つの方法です。

聞いてもらうだけでも、心は軽くなるもの。仕事を分担してくれる人や、行き詰まっていた事業の打開策を授けてくれる救世主が現れることだってあるかもしれません。勉強ならば、的確なアドバイスをしてくれる先生や友人も、案外、身近にあるものです。

②不幸が続き、人生に絶望

家族や友人、恋人など、大切な人と生き別れたり、死に別れたり。
事業が失敗して多額の借金を抱え込んだり。
大病に罹って今まで楽しみとしていたことができなくなるなど、不幸が続くと、「こんな苦しい人生、死にたい……」と思うのも、無理からぬことでしょう。

そんな時、ちょっと心を落ち着かせて、好きな音楽を聞いてみるとか、きれいな花を飾るとか、ちょっとした楽しみを見つけてみてはどうでしょうか。それ自体は、ほんの一時の気休めにすぎないにせよ、明るい未来へつながっていく可能性を秘めています。

③死をもって、何かを主張

何かを強烈に主張したい時に、自らの死をもって、訴えることは、多くはないでしょうが、ありえます。
例えば、愛していた恋人にフラれた女性が自殺して、「私は死ぬほどあなたを愛していたのよ」と訴える。政治上の主義主張のために死ぬ人も時にあります。
それは一時、世間を騒がせるかもしれませんが、時とともに薄れていくのが人間の記憶です。意図したほど伝わらなければ、死に損になってしまいます。もっと別の方法を探すのが得策ではないでしょうか。

以上は、あくまで1つの分類と当面の解決法ですが、こうした小手先の解決法では、ごまかし切れぬほど、人生の苦しみは深く、「死にたい」気持ちは、そうやすやすと消えないのが現実でしょう。

では、根本的に解決するには、どうすればよいのでしょうか。

(3)2人の子供が先立って、「死にたい」と思い続けた

愛知県出身の山口昌美さん(75)さんも、2人の子に先立たれ、「死にたい」と思い続けていました。ところが今では、「人間に生まれてよかった!」と心から思えるようになったそうです。一体、何があったのか。山口さんに語ってもらいました。

父からの暴力

私は名古屋で生まれ、3歳で田舎町へ引っ越しました。海も山もある自然豊かな土地でしたが、子供時代に楽しい思い出はありません。父親から、「おまえなんか生まれなければよかった」「おまえなんか死んでしまえ」と言われたり、殴られたり、階段から突き落とされたこともあります。ちょっと帰りが遅かった時には、川の中に顔をつけられて、もう少しで息が止まるかと思いました。

そんな家を早く出たくて、15歳で個人のお宅の「お手伝いさん」として、住み込みで働くようになりました。そのお宅へ牛乳配達に来る男性がありました。ある日、「今日は牛乳が来るのが遅いな」と思っていると、血だらけの男性が現れたのです。聞けば、交通事故に遭ったけれども、「お客さんに迷惑を掛けたらあかん」と思って、医者にも行かずに牛乳配達を続けているというのです。今思えば、ムチャな話ですが、仕事熱心な姿に惚れ込んでしまいました。急速に縁が深まり、その男性と結婚しました。主人は22歳、私は16歳でした。まもなく女の子が生まれ、慎ましくも幸せな日々が始まったのです。

幸せはつかの間で消え……

長女がヨチヨチと歩き始めた頃でした。洗濯物を干す間、娘を三輪車に乗せていました。まだペダルは漕げないので、そうしていれば、安全でした。
ところが、いつもならご機嫌なのに、その日に限ってぐずぐず言いだし、仕方なく、三輪車から降ろしました。すぐ側にいたはずが、洗濯物を干し終わって、ハッとして見ると、娘の姿がありません。
家の裏に用水池がありました。もしかしたらと思って、飛んでいくと、娘が池の水面に浮かんでいるではないですか。矢も盾もたまらず、飛び込んで引き上げた時には、娘は冷たくなっていました。駆けつけてくれた近所の人の心臓マッサージの甲斐もなく、わずか1歳5カ月で死んでしまったのです。
なぜあの時、三輪車から降ろしたのか。なんでもっとよく見てやらなかったのか。
娘が不憫で、自分を責めました。

年月が過ぎ、長女を失った悲しみも薄れていた6年前、今度は、46歳の四男の訃報が届いたのです。息子は、隣の市のアパートで一人暮らしをしていました。隣の部屋の人が最近、息子の部屋から物音が聞こえないので、不審に思って通報したと聞きました。レスキュー隊が駆けつけた時には、すでに事切れていたそうです。食道の静脈瘤が破裂して吐血し、孤独の中で後生へと旅立ったのでした。

「死にたい」と思い続けた日々

それからというもの、「死にたい」という思いしかありませんでした。なぜ、わが子が2人も、先に逝くのか……。代われるものなら代わってやりたかった……。半年くらいは、お仏壇に向かって、泣き暮らしていました。

そんな時、新聞広告の『なぜ生きる』(1万年堂出版)という本が目に飛び込んできたのです。早速、求めて読み始めると、死んではいけないと書かれていました。

「なんで死んだらあかんねん」と思いましたが、読み進むにつれて、その理由が、だんだんと分かってきたのです。

(4)「死にたい」心が大転換「人間に生まれてよかった!」

この本を監修された高森先生のご説法が聞きたいと思い、4年前、富山県にある親鸞会館に初めて参詣しました。仰ることの一つ一つが胸に響きました。

親鸞聖人は、

「苦しみの波の絶えない人生を、
 明るく楽しく渡す大きな船がある」

と説かれているとお聞きしました。

そして、その大船に乗せていただくまでは、絶対に死んではいけない、何としても生きねばならないのだと分かりました。

続けて聞かせていただくうちに、胸のつかえが取れて、悲しい思いが吹き飛んでしまいました。仏縁を結ばせていただいたことが、いちばんうれしいですね。
仏法知らないままだったら、私は悲しみに沈んだままだったと思います。娘と息子が身をもって、世の無常を教え、仏法に引き合わせてくれたように感じます。

生まれ難い人間に生まれなければ、仏法を聞けなかったと思うと、今まで恨んできた親にも感謝できるようになりました。
「死にたい」「死にたい」とばかり思っていたのが、「人間に生まれてよかった!」と思えるようになって、毎日が本当に幸せです。


山口さんは、今では、いつも素敵な笑顔をたたえて、周囲を明るくしているそうです。
「死にたい」ほどの暗い心が明るい心に180度転換する、親鸞聖人のみ教えを、あなたも聞いてみませんか。

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